経験値の乏しい面接官とは?

僕自身、この世にある、あらゆる会社の採用業務を経験した訳ではないし、ヒトを視る目が著しく秀でている、とも思っていません。ただ、仕事の関係で多くのヒトを視てきた経験の蓄積により、ある程度ヒトの分析ができると思っていますし、その企業に合うのはどういうヒトなのか?ということが判断できるスキルがついていると自負しています。

自分で言うのも変ですが、僕のような立場の人間に面接を受ける際(イメージ的には2次面接以降かな?)は、自分の本心をさらけ出して、会社サイドに理解してもらうことが何より重要ですが、面接のステージによっては、自分を着飾ることが落とされるリスクを減らす場合というのがあります。それは、

「面接官が経験不足の若い担当者」
「最近人事部に異動になった畑違いの人が面接官」
「現場(営業部隊の役職者など)が面接官」

だった場合です。これは、はっきり言って学生さんには判断が難しいかもしれません。現実的には。

経験値の乏しい面接官が起こしがちなこと。

中途面接、とくに幹部候補の面接では、この手の担当者は面接に登場してきません。というより、登場しても意味がありません。だって、面接官より候補者の方がスキルもキャリアも上なんだから。だからそんな面接官が相手をするのは、その会社にとって一利もないし、候補者の方にも失礼にあたります。

でも新卒の面接では、この手の人たちは割合存在します。社会人経験という意味では学生さんより一日の長があるからです。

学生の皆さんはただでさえ緊張しているのに、面接官の熟練度なんか見破ることなんかできっこない!とお思いでしょうが、確かにそれはそうです。しかし会社の規模や学生エントリーの人気度にも寄りますが、まあ一次面接の際は状況によっては演技も必要になる場合があります。

具体的にどういうことかというと、経験不足(特に若い)の面接官は、会社を大局的に視ることができないヒトが多いので、個人の価値観や感情論でヒトの良し悪しを決めてしまうことがあるということ。法律違反の質問やセクハラチックな話をしたりという、論外の面接官は置いといて、もっともヒドイ経験不足の面接官というのは、人を視る基準が会社サイドの意向である採用スペックではなく、自分の価値観に依存している人のことを指します。

これは誤解を恐れず、敢えて俗っぽくいうと、好き嫌いの世界ということです。俺が気に入ったから合格!アイツはなかなかいいヤツだよ!という評価を下したり、逆に、アイツはモノの言い方が気に食わん!生意気だから落とそう!という判断を下す危険性があるということ。

面接官の上を行こう!

例えば、普段はそうでもないのに、緊張すると奥手でボソボソと話すクセのある学生が面接を受けたとします。こういう学生は意外とたくさんいます。みなさんの周りにもいるでしょうし、ひょっとしたらあなたがそうかもしれませんね?

面接のプロが視ると色々な視点から切り崩していって(場合によっては緊張をほぐしてあげて)、何とかその学生の本質を垣間見ようとするのですが、ヒトを分析する経験が乏しい面接官だと、

「なんだこの学生は?全然まともに話せないじゃないか?聞いたことにもまともに答えないし・・・絶対不合格!!」

と安易な結論になってしまいます。企業にとっては優秀な学生を逃がしてしまう危険性があるのですが、最終面接担当者が最初から最後まで一人ひとり面接することは不可能なので、やむを得ません。

候補者の回答に対する次の質問の仕方は、ある程度経験を積んだ採用のプロならみんな分かっているのですが、中にはわかってないヒトもいます。たまたまこういうヒトに遭遇した優秀な学生は悲劇ですが、運がなかったと考えるしかありません。そういった候補者の不満があまりにも大きいと、ネットの掲示板に書かれてしまうことになるのですけどね。

面接というのはコミュニケーションですが、候補者の皆さんにとっては自分の売り込みです。「この面接官は若いなあー。間違った評価をされる可能性があるなー」と感じたら、ある程度、何がしかの演技はしたほうがよい場合が現実にはあるのです。だから面接官をだますテクニックも磨いてほしいと思います。だますというのに語弊があれば、面接官の上を行くと言ってもいい。

経験不足の面接官! ・・・これは現実には存在するのです。

関連記事

新規会員登録はこちら
ページトップ