なぜ就活で作文を書かなければならないのか

就活はさまざまな場面で「文章を書く」ことが求められます。企業は文章の内容から何を判断しているのでしょうか。代表的なポイント3点を解説します。

【エントリーには必須スキル。文章力を見ている】

就活と切っても切り離せないのが、文章を書く能力です。エントリーシートや履歴書の設問に適切に答えるには、作文は必須のスキルになります。書類選考は書かれた文章の内容で判断されるため、文章力が明暗を分けるといっても過言ではありません。

マスコミや広告など、一部の業界では、文章力を試すための試験が行われる場合があります。出題に対しての答えや自分の見解を、指定された文字数でまとめる必要があるため、日頃から作文の訓練を積んでおくことが大切です。

就職してからも、プレゼンテーションの企画書や報告書、取引先や社内へのメールなど、あらゆる場面で文章力が求められます。伝えたい内容を簡潔かつ的確に言葉にできる文章力は、就活中もその後も心強いスキルになるでしょう。

【個人の性格を企業側が知りたいため】

人事担当者など、日頃から文章に多く触れる人間ほど、書かれた文章から人となりを判断するのは容易です。企業が就活生に文章を求めるのは、どんな性格なのか、どんな考え方をしているのかを知りたい側面があります。

内容だけでなく文字の丁寧さも重要です。ただ書くだけでなく読みやすい字を心掛けましょう。近年はパソコンやスマホの普及で、紙に文章を書く機会が減りつつあります。文章は書きなれるほど上達しやすいため、日頃から紙に書く癖を付けるのも大切です。

【企業の理念と合うか確認するため】

企業はエントリーシートや履歴書の内容を元に、自社の理念や価値観と合うかどうかを見定めます。就職はマッチング的な要素を多分に含むため、理想的な回答ができたと思っていても、志望先の考えに合わなければ好結果は期待できないでしょう。

「将来の自分の姿」「入社後に取り組みたい仕事」など、未来の希望や展望を問われるケースは多くあります。こうした設問は就活生の勤労観を確かめる意図の他に、自社の考えとマッチするかが隠れたテーマです。就活を成功させるには、志望先の理念や将来のビジョンなど、企業研究をしっかりと行うことが大切になります。

なぜ就活で作文を書かなければならないのか

就活で有効な作文の執筆形式

分かりやすくて説得力の高い文章には、守るべき書き方のルールがあります。習得すれば企業へのアピール度も高められるので、ぜひ覚えておきましょう。ここでは2種類のやり方を解説します。

【エピソード形式で書く】

作文は「序論」「本論」「結論」の3部構成が分かりやすい書き方です。序論とは書きたい内容の概要に当たるもので、ダラダラと書かずできるだけ簡潔にまとめます。最初の一文の良し悪しで読み手は判断するため、書き出しの文章はできるだけ練りましょう。

本論は序論の具体例や自分の考えを詳しく書く部分です。より印象付けたい内容は、事実の引用をベースに論理を展開すると説得力が高まります。話を盛り込みすぎて主題から脱線しないよう注意が必要です。

結論は序論や本論で書いた内容に対する答えをまとめます。序論と結論を読めばおよその内容をつかめるのが理想的です。読み手に良い読後感を与えるために、締めの文章も気を抜かないようにしましょう。

【PREP法を用いて書く】

PREP法は『Point(結論)』『Reason(理由)』『Example(具体例)』『Point(結論)』の頭文字からなる用語で、短い作文を書くのに適したやり方です。最初に結論から入り、理由を明記しながら再び結論で締める流れで、簡潔かつ論理的な文章になります。

PREP法なら結論が最初になるため主題がすぐに伝わり、理由と具体例が続くことで説得力がより高まるでしょう。文章を書くのが苦手な方でも、全体の流れをテンプレート的に固定できるため、習得しやすいでしょう。結論から入る流れは広告文の手法でも鉄則と言われており、幅広い場面で役に立つ書き方です。

就活で有効な作文の執筆形式

就活の作文でテーマを設定する方法

企業から出される作文のテーマは傾向があります。定番の二つを例に、他人とはひと味違う文章にするコツを解説しましょう。

【仕事に関するテーマを書く】

就活で求められる作文は、やはり仕事に関するテーマが多くなります。「あなたにとって働くことは」のような、やや哲学的な問いかけや「◯年後のキャリア展望」「将来やりたいプロジェクト」といった具体的なものなどさまざまです。

仕事は就活生が直面するテーマなだけに書きやすいものの、他の学生と内容に差が出にくい面があります。違いを出そうと奇をてらいすぎるのは悪手ですが、自分のパーソナルな部分を無理なく織り交ぜ、アピール度の高い文章にしましょう。

【自分自身の性格に関するテーマを書く】

就活生の人間性を知るためのテーマもよく出題されます。「学生時代に熱中したこと」「人生で一番感動したこと」「あなたにとって友達とは」といった、考え方や価値観を問われるものです。

『自分はどういう人間か』をよく分析すれば答えやすいテーマもあるでしょう。自己分析だけでなく、自分の印象や性格を家族や友人に聞いてみるのもいい方法です。分析で得た内容を志望動機にうまくつなげられれば、印象的な文章になります。

就活の作文でテーマを設定する方法

自分のエピソードを用いた作文を書こう

就活において文章スキルはとても重要です。エントリーシートや履歴書だけでなく、企業から作文課題が出される場合もあるため、文章力の向上は内定への近道になります。

具体的な文章の書き方は、エピソード式とPREP式が有効です。習得すれば、どちらの方法でも伝えたい内容を簡潔かつ印象的にまとめられます。

課される作文のテーマは、仕事や自分の性格に関するものが代表的です。企業研究や自己分析を徹底的に行い、他人と差が付くアピール度の高い文章を目ざしましょう。

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